ジョージ・ハリオノ ピアノリサイタル

サントリーホールで行われた「ジョージ・ハリオノ ピアノリサイタル」を鑑賞しました。

ハリオノさんは、2023年に開催されたチャイコフスキー国際コンクールで第2位を受賞、世界で活躍する若きピアニストです。曲目はこんな感じでした。

《曲目》
ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ 第14番「月光」

リスト : 超絶技巧練習曲 S.139 R.2bより
第4番「マゼッパ」 第11番「夕べの調べ」 第12番「雪あらし」

ショパン : バラード 第1番 Op.23
ショパン : バラード 第2番 Op.38
ショパン : ノクターン 第13番 Op.48-1

ストラヴィンスキー : バレエ音楽「火の鳥」組曲(アゴスティ版)
「凶暴な踊り」「子守唄」「終曲」

久石譲:Summer ※アンコール
リスト:愛の夢 3つのノクターン S.541-3 ※アンコール

日頃、ピアノリサイタルで扱われることが少ない、リストの超絶技巧練習曲の第11番「夕べの調べ」と第12番の「雪あらし」、ストラヴィンスキーの「火の鳥」組曲(アゴスティ版)が目当てでした。ハリオノさんのダイナミックな演奏が印象に残りました。

ストラヴィンスキーの「火の鳥」はバレエ音楽で、全曲版(1910年)と組曲版があります。原田慶太楼さん指揮、NHK交響楽団による全曲版の演奏が秀逸です(詳細はこちら)。

アゴスティによるピアノ独奏版(凶悪な踊り・子守唄・終曲)が今回演奏されたもので、バレエの終盤の場面の楽曲です。火の鳥が歌う子守唄によって周囲を眠らせる神秘的なシーンがあり、怪しげな雰囲気のなか静寂に包まれていく場景が見事に表現されていました。

リストの第11番「夕べの調べ」の後で、本来は入らないはずのタイミングで拍手が起こってしまいました。一瞬、戸惑いながらも、立ち上がって聴衆にお辞儀して、すぐに次の曲の演奏に戻る場面がありました。終始一貫して立ち居振る舞いが素敵なピアニストでした。

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