藤平信一です。
本日、心身統一合氣道会 東京本部近くの会場で「氣フォーラム2014」を開催しました。日本全国から180名の皆さんが集まり、会場の定員いっぱいとなりました。参加頂いた皆様には心より御礼を申し上げます。
今年のテーマは「身を護る」でした。
第1部では体験形式で私が指導しました。
「身を護る」とは、危険に遭遇した際にどう対処するかだけではなく、危険を察知し回避することが最も重要です。武道や格闘技で得た技を使わないといけない状況に直面するとしたら、それは危険を察知出来なかった、回避出来なかった結果です。
大きな事故にしても、ある日、突然に生じるのではなく、日常の無限小の因子が積み重なって生じます。日常の習慣を見直すことで危険を察知することが出来ます。最たる悪い例は、最近問題になっている「ながらスマホ」です。如何に危険かを体験して頂きました。
最も重要なのは「氣が出ている」ことです。氣が出ているから、周囲のことに氣づくことが出来ます。その為に必要な姿勢・動作・距離感を確認しました。特に心が乱れると、危険な距離に近づいても(近づかれても)氣づきません。心を静めることが不可欠なのです。
第2部ではゲストスピーカーに登山家の小西浩文さんをお招きし、小西さんの講演と私との座談を行いました。
小西さんは8,000メートル級の山を無酸素で登頂するスーパーアスリートです。酸素は地上の約1/3、氣温は零下何十度、風速何十メートルという世界では、一つの動作、一つの呼吸、一つの判断が生死に直結します。
その世界でこれまで生きて来た小西さんだからこそ語ることが出来る「身を護る」ことがあります。小西さんは心身統一合氣道会の会員で、昨年の昇段審査会を受験され見事に初段になりました。しかし、今回は会員としてではなく、登山家の立場でお話頂きました。
第1部・第2部を終えた参加者のアンケート(公開許可を頂いた方のみ)を一部ご紹介します。
合氣道の技で身を守る話を想像していましたが、言われてみれば危険察知が一番重要ですね。営業の仕事で、歩きスマホはしょっちゅうです。いかに危険かを体験しましたので、これからあらためます・・・。
(30代一般・男性)
第1部で体験した内容が、第2部で裏付けされてとても良かったです。小西先生の「命について」のお話や「心の状態が危険を呼び寄せる」お話に感動しました。出来ることから一つずつ確実に取り組んで行きます。
(30代会員・女性)
充実した半日であった。小西さんの話が実に素晴らしかった。安全が当たり前という意識となった日本。この内容を小学校で子供達に教えるべきだと思う。
(70代会員・男性)
背中を見せない・立ち位置を選ぶ・間合いを保つ・確認して間合いに入れる等、具体的で良かったです。海外出張が多いので参考になることばかりでした。これから合氣道の稽古も始めます。
(40代一般・男性)
今回、参加者特典として心身統一合氣道会・東京本部で開催した特別展も大変ご好評を頂きました。お越し下さった皆様には誠に有り難うございました。
来年2月11日(建国記念の日)に、「氣フォーラム2015」を開催する予定です。今回、参加された方も、参加出来なかった方も、ご参加をお待ちしています。